耳介は整容的および機能的に重要な器官であり,外傷による欠損には適切な再建が求められる。今回われわれは,転落により耳介上部が完全に切断された11歳男児の一例を経験した。初期対応として切断部は縫合され,遊離複合組織移植として経過観察されたが,一部に壊死を認め,耳輪部の拘縮・変形を認めたため再建を要した。壊死組織をデブリードマンした後,耳甲介軟骨移植と後耳介皮弁を用いて再建を行った。術後7ヶ月で皮弁の全生着を確認し,3ヶ月後には耳輪の輪郭保持と機能的改善を認めた。耳輪部欠損に対する耳甲介軟骨移植と後耳介皮弁は,整容的にも侵襲の少ない有効な再建法の一つと考えられた。