本研究は,大規模言語モデル(LLM)による膀胱癌のVI-RADS評価において,レポートテキストへの代表画像追加の効果を検討し,放射線診断専門医と比較した後ろ向き研究である。膀胱MRI 200例をスクリーニングし,全例の原資料監査,適格基準およびcomplete-case解析を経て191例(MIBC 52例,非MIBC 139例)を主解析対象とした。GPT-4oを用い,レポート単独条件と,同一レポートに代表画像を追加した条件でVI-RADSスコアを出力させ,病理学的reference standardに基づくMIBC鑑別能を評価した。AUCは,放射線診断専門医0.849(95%CI 0.786-0.913),レポート+画像条件0.774(0.701-0.847),レポート単独条件0.652(0.563-0.741)であった。画像追加によりAUCは有意に向上した(p=0.0090)が,レポート+画像条件は専門医より有意に低かった(p=0.0078)。VI-RADS≥3では,レポート+画像条件の感度は63.5%,特異度は78.4%であった。以上より,代表画像の追加はLLMのVI-RADS評価能を改善するが,専門医水準には達しなかった。