2026 年 54 巻 2 号 p. 39-45
血管内留置カテーテルは小児の点滴治療に不可欠であるが,長期使用では逸脱,閉塞,静脈炎などの合併症を生じ得る。ミッドラインカテーテルは末梢静脈カテーテルと中心静脈カテーテルの中間的なデバイスとして位置付られ,長期間使用が可能な上に,感染や血栓症等の合併症のリスクが低いとされる。国内では2024年に承認されたが,小児での使用報告はほとんどない。
今回,長期入院で静脈注射薬投与と頻回採血を要した慢性心不全患児(23日間使用)と,急性期糖尿病性ケトアシドーシス患児(3日間使用)の2例にミッドラインカテーテルを使用した。いずれもカテーテル関連有害事象なく,安定した投与路と採血経路を確保できた。
ミッドラインカテーテルは,動脈カテーテル,中心静脈カテーテルに比べて低侵襲で活動制限が少なく,末梢静脈路より確実な薬剤投与・採血経路の確保が可能であり,症例に応じて有用な選択肢の一つとなり得る。