口腔・咽頭科
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総 説
扁桃周囲膿瘍: 穿刺および切開排膿の適応と限界
青井 典明
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2013 年 26 巻 1 号 p. 1-6

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抄録

扁桃周囲膿瘍は, 日常診療でしばしば経験される疾患であり, 抗菌薬の投与とともに穿刺あるいは切開排膿, 膿瘍扁摘等を行えば比較的容易に治癒する予後良好な疾患である. 一方で適切な治療を行わなければ, 気道狭窄をきたす恐れもあり, また深頸部膿瘍, 更には降下性壊死性縦隔炎や縦隔膿瘍に進展し, 命に影響を及ぼす疾患であり, 迅速かつ的確な診断と治療を必要とする. 扁桃周囲膿瘍の治療については膿瘍扁摘と比較し, 比較的安全に行うことができる手技として穿刺排膿と切開排膿がある. しかしながら穿刺排膿あるいは穿刺排膿ができなくとも, 抗菌薬およびステロイド等による保存的加療のみで改善する症例もあれば, 増悪して深頸部膿瘍に至る症例もある. 本稿では扁桃周囲膿瘍に対する穿刺排膿あるいは切開排膿のそれぞれの特徴, その限界について文献的考察を含め検討したい.

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© 2013 日本口腔・咽頭科学会
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