口腔・咽頭科
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当院におけるシラカンバ花粉症と口腔アレルギー症候群
熊井 恵美
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2001 年 13 巻 2 号 p. 179-188

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抄録

北海道におけるシラカンバ花粉症中のOASが増加している.今回, シラカンバ花粉飛散時期の約3か月間に当院を受診した鼻アレルギー患者678名中, OASと診断したのは248名, 36.6%だった.また, シラカンバ花粉症276名中, 135名, 48.9%がOASであった.シラカンバ花粉症OASで84%がバラ科果実を含む複数の原因食物により症状を起こし, 最多は18種類であった.臨床症状は三叉神経領域のかゆみと腫脹が80%以上を占めるが, 咽喉の絞扼感4.4%, 呼吸苦8.1%, 咳3.7%, 蕁麻疹3.0%, 消化器症状8.1%なども見られた.症状発現までの時間は, 1分以内37.7%, 15分以内88.2%であった.

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