2003 年 15 巻 2 号 p. 245-252
2001年5月より2002年4月までの1年間に, いびき・OSAS患者32名に対し睡眠中のいびき音をMDに録音した後, マルチディメンジョナルボイスプログラムを用いて音響解析を行った.その結果, 周波数分析上, 単純いびき症例では, 基本周波数を中心とした一峰性のピークを持つものがほとんどであるのに対し, 閉塞性睡眠時無呼吸症候群例では, 1kHz以上の高周波数帯に複数のピークを持つ傾向がみとめられた.また雑音成分は, 単純いびき症でSPIが高く, 閉塞性睡眠時無呼吸症候群例でNHRが高い結果がえられた.