2004 年 16 巻 3 号 p. 291-297
加齢により唾液分泌量が減少することは多くの研究者によって報告され, 性ホルモンとの関係が示唆されているが, 詳細は未だ不明である.そこで雌ラット耳下腺において性周期でのアポトーシスの変化を検討した.方法は成熟期ラット耳下腺を摘出し, デジタルカメラでコンピュータに取り込み, 画像処理ソフトを用いて1mm2あたりのTUNEL陽性細胞数を計測した.性周期により週齢に関わらず, 発情後期では有意に陽性細胞の増加を認めた.これは, 性ホルモンとアポトーシスとは深い関連があることを示唆している.