口腔・咽頭科
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向精神薬による薬剤性嚥下障害例の検討
西窪 加緒里兵頭 政光
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2005 年 17 巻 3 号 p. 399-405

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抄録

向精神薬の投与により嚥下障害をきたした15例について臨床的検討を行った.症例は男性9例, 女性6例で年齢は平均65.6歳であった.原疾患はうつ病が10例と最も多く, その他は, 非定型精神病, 身体表現性障害, アルコール依存症などであった.全例がベンゾジアゼピン催眠鎮静薬, 抗うつ薬, 抗精神病薬などを1種類以上投与されていた.6例では嚥下性肺炎の既往があった.嚥下造影検査では多くの例で咽頭クリアランスが低下しており, 8例で明らかな誤嚥を認めた.また, 造影剤の口腔移動時間が有意に延長しており, これらの結果, 口腔期および咽頭期嚥下が障害されていた.投与薬剤の減量や変更が行えた症例では, 嚥下機能の改善が得られた.

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© 日本口腔・咽頭科学会
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