膵臓
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〔特集〕「急性膵炎診療のガイドライン」をめぐって
現行の急性膵炎診療ガイドラインの限界と問題点―胆石性膵炎―
桐山 勢生
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2006 年 21 巻 6 号 p. 510-513

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抄録
胆石性膵炎は,膵炎のみならず胆管結石,胆管炎の病態が加味されるためガイドラインにおいても他の成因による膵炎とは一律に論じられない点がある.現行のガイドラインでは画像検査と生化学検査から胆石性膵炎と診断した後に,胆管炎や胆道通過障害の有無で緊急ERC/ESを判断することが推奨されている.しかし,具体的にどのような所見をもって胆石性とし,さらに胆管炎や胆道通過障害をいかにして確認するか,十分に示されていない.今後,エビデンスに基づき胆石性膵炎の診断根拠,緊急ERC/ESTの適応基準が作成されコンセンサスが得られることが望まれる.
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© 2006 日本膵臓学会
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