抄録
2003年にエビデンスに基づいた急性膵炎の診療ガイドラインが作成された後,3年を経過し,日本腹部救急医学会急性膵炎診療ガイドライン再評価委員会は,関連団体に所属する医師にアンケートを実施し,ガイドライン前後での診療行為の変化などについての調査を行った.診療ガイドラインによってガイドラインに沿った診療行為の変化が多くの領域で認められた.ガイドライン前後(2002年と2004年)での重症膵炎症例数の増加(363例から524例)と死亡率の低下(10.2%から7.6%)が示唆された.しかしながら,関連領域の専門家であってもガイドラインを読んでいない医師も少なくなく,ガイドラインの普及がまだ十分でないことや,診療行為に変化をもたらしえない場合もあることが判明した.これらの結果や記述式の御提案を改訂版作成に役立てたいと考えている.また,現在,改訂作業が始まっており,フィードバックを頂き改変を行った後,2007年3月に改訂版を刊行する予定である.