膵臓
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症例報告
重症急性膵炎で発症した混合型IPMNの1切除例
御供 真吾佐々木 亮孝舩渡 治板橋 英教藤田 倫寛武田 雄一郎星川 浩一高橋 正浩新田 浩幸川村 英伸上杉 憲幸菅井 有中村 眞一若林 剛
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2006 年 21 巻 6 号 p. 519-524

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抄録
症例は57歳男性.平成16年3月下旬より腹痛が出現し近医を受診した.急性膵炎の診断で当院救急センターに搬送,入院となった.入院時のCT grade分類ではgrade4で,TP5.4 g/dl,PO2(room air)59.7 mmHgと重症急性膵炎と診断された.蛋白分解酵素阻害剤,抗生剤点滴等の治療を行い症状軽快し一旦退院となった.CTにて膵尾部に長径6 cm大の内部に充実成分を伴う多房性嚢胞性病変を認め,経時的に縮小傾向は認めなかった.ERCPにて主膵管の拡張と主膵管と嚢胞との交通を認め,交通した嚢胞内に粘液と思われる透亮像を認めた.MRCPでは主膵管と拡張分枝膵管(嚢胞)との交通を認めた.混合型intraductal papillary mucinous neoplasm(IPMN)と診断し,7月中旬,体尾部脾臓合併切除を施行した.腫瘍は病理診断で腺癌と診断された.重症急性膵炎の原因としてIPMNも念頭におき検索することが重要であると考えられた.
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© 2006 日本膵臓学会
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