2016 年 31 巻 6 号 p. 785-790
膵癌取扱い規約は2016年に7年ぶりの改訂版(第7版)が出版された.今回の改訂の大きな特徴の1つは,UICC(第7版)のTNM分類との整合性を図り,外科,病理科医師以外の内科系医師にも理解しやすく,活用しやすい記載や分類が採用されたことである.さらに膵癌登録の膨大なデータをもとに,本規約独自の詳細項目を加えることにより,予後との相関を重要視する旧規約からの伝統も継承されている.この2つの作成方針を踏襲したことにより本規約は国内はもとより海外からも評価され,これまで以上に多くの医師や研究者に活用されることが期待されている.