2020 年 35 巻 2 号 p. 136-144
近年アドバンス・ケア・プランニング(advance care planning:ACP)の有用性に関するエビデンスが蓄積されてきた.しかし,膵癌・胆道癌患者と家族に対して,具体的にどのようなACPを行うのがよいかについてはわかっていない.今回,ビデオを活用してACPのきっかけ作りを行うことを目的に,膵癌・胆道癌教室のプログラム(授業)を開発した.International Patient Decision Aids Standardsの手順に基づき,患者,家族や多職種の医療者のフィードバックをもとに,5分のビデオを含む計10分間の授業を作成した.その過程で,3回の膵癌・胆道癌教室で本授業を行い,実施可能性を確かめた.本稿では,本授業の開発過程を詳述する.今後,多施設でACPの患者教育を行うにあたり,ビデオを活用した授業は簡便で有望と考えられる.