2020 年 35 巻 2 号 p. 180-186
慢性膵炎の原因として代表的な因子である飲酒・喫煙は介入可能であるにもかかわらず,成因によっては解決に至らず,就業不能に至るケースや家族や友人といったコミュニティーの協力も得られないケースをしばしば経験する.当院では対応に難渋した症例を踏まえ,多職種連携の重要性を再認識することとなった.医師・看護師の慢性膵炎に対する知識や患者支援の状況をアンケートを用いて把握するとともに,現状の問題点の抽出を行った.その結果,職種間の連携が不十分であることや各職種での知識も不足していることが抽出された.その対応策として多職種で患者アンケートを作成し,各職種間での情報共有や問題意識を醸成することができた.慢性膵炎患者が抱える問題は患者の自助努力だけでは解決できないことも多く,多職種連携の介入さらには周囲のコミュニティーを巻き込んだ患者サポートも検討する必要がある.