日本海水学会誌
Online ISSN : 2185-9213
Print ISSN : 0369-4550
ISSN-L : 0369-4550
ノート
クラゲ上澄み液を用いたアイスプラントの水耕栽培
服部 考成日高 祐一郎福士 惠一早川 真辻本 淳一湊 太郎
著者情報
ジャーナル フリー

2014 年 68 巻 1 号 p. 25-29

詳細
抄録
我々は,ミズクラゲ(Aurelia aurita)及び大型クラゲ(Nemopilema nomurai)懸濁液の上澄み液は,アイスプラント(Mesembryanthemum crystallinum L.)の水耕栽培において利用できることを示した.すなわち,真空加熱濃縮したクラゲ上澄み液及び食塩を用い,栽培溶液中の電気伝導度が0.5あるいは1 % (w/v) NaClに相当する値となるように調整し,アイスプラントを栽培した.収穫後,重量を測定した.また,アイスプラント可食部中の陰イオン,有機酸,アミノ酸をキャピラリーゾーン電気泳動法(CZE)により定量した.さらに,カルシウム,鉄,亜鉛を誘導結合プラズマ(ICP)発光分光分析法により定量した.これらの結果について統計的に解析したところ,硝酸イオン,クエン酸,金属濃度を除き,塩化ナトリウム濃度,食塩,クラゲの種類による有意差は見られなかった.
著者関連情報
© 2014 日本海水学会
前の記事 次の記事
feedback
Top