日本海水学会誌
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生物資源の経口投与による魚類筋肉のインスリン抵抗性改善
髙瀬 清美角田 出
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2020 年 74 巻 1 号 p. 27-35

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抄録

魚類は糖利用能が低い.これには魚類筋肉の高いインスリン抵抗性が大きく関与すると考えられている.本研究では,16種類の生物資源を調査対象とし,それらの経口投与がキンギョ体側部(白筋)のインスリン抵抗性に及ぼす影響を,2-デオキシ-D-グルコース(2DG)の取り込み速度を指標として調べた.その結果,野生植物由来ミネラル,海藻由来ミネラル,紅参(コウジン),イノシトールの経口投与は,1~2 mIU/mLのヒトインスリン存在下において,白筋の2DG取り込み速度を対照群の2倍以上に高めることが分かった.すなわち,当該物質の経口投与が,魚類白筋のインスリン抵抗性を大きく改善し,魚類の糖利用能を高めたことを示唆する.

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© 2020 日本海水学会
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