日本海水学会誌
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電位ノイズ法による短管電極を用いた実機配管の局部腐食モニタリングシステムに関する基礎的検討
中村 彰夫井上 博之中島 聖珠正岡 功士
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2020 年 74 巻 4 号 p. 221-225

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抄録
電位ノイズ法による短管電極を用いた局部腐食モニタリングシステムを製塩プラントの配管へ適用することを目的として,同システムに関する基礎的な検討を行った.内径26 mm,長さ100 mm,SUS304鋼製の短管の内面に,模擬局部アノードとする直径76 μmの白金の微小電極を埋め込んだ評価用のフランジ付き短管形状の試験極を準備した.10 mass%のNaCl溶液中で模擬局部アノードに発生期の局部腐食からの局部電流を模擬したアノード電流を印加し,試験極の電位ノイズの応答を測定した.直径が2.6から20.5 μmの食孔萌芽の生成に相当する電気量のアノード電流を模擬局部アノードに印加すると,同期してRD型電位ノイズが発生した.検討したいずれの波形のアノード電流でも印加した電流の電気量に応じて電位ノイズの振幅が増加した.
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