日本海水学会誌
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充填塔による真空脱気について
小畑 健三郎杉野 邦雄田原 浩一
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1974 年 28 巻 2 号 p. 104-109

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抄録
充填塔を用いて水の真空脱気を行ない, 塔性能と操作諸因子との関係ならびに給液のフラッシュ, ストリッピングスチームの効果について明らかにした. すなわち,
1) 給液量の増加に伴い, 塔性能は漸減する.
2) 真空度が高くなるにしたがい, 塔性能は向上する.
3) 給液温度の上昇は, 塔性能を向上する.
4) 給液がフラッシュ蒸発しない域では, ガス放散の物質移動を, 次のような無次元項で, 関係諸因子を相関できる.
5) 給液の一部がフラッシュ蒸発する場合, 本実験の条件下では, 溶存酸素残量が半減, 塔性能で約20%急増する不連続な変化を示し, ストリッピングにとって給液のフラッシュ効果が認められた.
6) 給液を塔圧における飽和温度以上に保ち, ストリッピングスチームを流しても, フラッシュの効果以上に塔性能を高められなかった.
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