日本海水学会誌
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ジピクリルアミンによる濃縮海水からのカリウムの回収に関する検討
松田 正治増田 等石坂 誠一
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1978 年 32 巻 2 号 p. 82-88

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抄録
海水の淡水化システムにおいて, 副産物として得られる濃縮海水 (カリウム濃度0.14N) から有機沈殿剤 (DPA) を用いて, カリウムを経済的に回収するための基礎的な検討を行なうことを目的とし, 高濃度の塩水中におけるNaDPAやKDPAの溶解度を測定し, DPAの挙動について検索した. また濃縮海水中でのKDPAの生成速度, 生成率, 母液からの分離性, 回収率および純度などについて検討した. さらにポリウレタンによるDPA塩の吸着量およびその脱離条件についても検討した. その結果, 濃縮海水中に含まれているカリウム分の約90%を高純度の硝酸カリウムとして回収できること, また排液中の溶存DPAを100%近い高率で, しかも容易に回収できることを確認した.
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