抄録
冷凍法海水淡水化パイロットプラントの冷媒直接接触式結晶缶を気泡攪拌によって操作し, 氷の塊が缶内壁に付着するかどうかを観察した. 缶壁に付着する氷が安定運転を妨げるものとみなして安定運転のための操作条件を把握することを試み, 次の結論を得た.
(1) 安定運転のためには, ΔT0の小さい範囲では缶内における氷の濃度を高く保つことができるが, ΔT0の増加にともない氷の濃度を低くする必要がある. また, 機械攪拌操作における氷の濃度よりも低く保たねばならない.
(2) 結晶生産量はΔTT0によってほとんど変化しなかった.