抄録
テクニコン社製オートアナライザーを用いるキシリジルブルーII試薬による比色定量法によって, 製塩関係試料中のマグネシウムイオンの自動分析を検討し, 反応におけるアルコール濃度の影響および共存イオンの影響について以下の結果を得た.
1) マグネシウムイオンとキシリジルブルーII 試薬の間の反応は, アルコール濃度に影響され, アルコール濃度を54% (最終濃度) に調整する必要がある.
2) Na+, Ca2+などの共存イオンの妨害は, GEDTA試薬の添加によって除くことができる.
この方法によれば, 0~20mg/lの範囲でマグネシウムイオン量と吸光度の関係は直線性を示す. 本法は従来用いられているEDTA法と比較してその精度は同等なものであり, 試料15~20点/hの速度で連続測定できる.