日本海水学会誌
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2, 2′-ジピリジルとテトラフェニルホウ酸イオンを担持させたナフタレンを吸着剤とするカラム分離濃縮法による海水および食塩中の鉄め吸光光度定量
永広 徹上杉 勝弥
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1988 年 42 巻 4 号 p. 182-185

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抄録
2, 2′-ジピリジルとテトラフェニルホウ酸イオンを担持させたナフタレンを吸着剤として用いるカラム分離濃縮法による微量の鉄の定量法を確立した.鉄 (II) は.pH4.2~6.4で定量的に吸着分離され, 鉄 (II) 錯体とナフタレンの混合物はN, N-ジメチルホルムァミドに溶かして525nmで吸光度を測定した.また, N, N-ジメチルホルムアミド溶液10ml中, 鉄3~45μgの範囲でベールめ法則が成立し, 525nmでのモル吸光係数は9.2×103lmol-1cm-1, であつた.鉄25.0μgを含む試料溶液について9回の繰返し実験を行った結果, 平均吸光度0.411, 相対標準偏差は0.66%であった.本法を海水および食塩中の鉄の定量に応用し良好な結果を得た.
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