日本海水学会誌
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食塩結晶中の不純物
尾方 昇鈴木 貴志子
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1993 年 47 巻 3 号 p. 145-151

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抄録
イオン交換膜法と外側加熱型晶析缶の組合せによる製塩において, 結晶中に存在するカリウム, マグネシウム, カルシウム、硫酸イオンを定量し, 次の結論を得た.
1)カリウム含量は300~1,600ppmで母液濃度に比例する.
2)硫酸カルシウムは100~500ppmで, 粒径が小さくなると増加する. また, 母液濃縮缶での増加が顕著である.
3)カルシウムに硫酸カルシウム以外の形で存在するものが30~140ppm存在し, その量は母液濃度増加とともに増加している.
4)マグネシウムは10ppm以下で液泡中に存在すると考えられ, 液泡量は70~700ppmと推定された.
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