計測の一貫性(いつ、どこで、誰が測定したかによらず比較評価が可能)を確保するためには、単位やその基準となる量(国家一次計量標準)が統一されているだけでは不十分である。今日では各国の計量標準機関(日本では産業技術総合研究所等)が参加する、国際相互承認(Mutual Recognition of Arrangement: MRA)の枠組みの下で、計測結果の相互比較等同等性を評価する活動が行われている。この論文では、産総研における振動校正技術の開発と、同等性評価を巡る国際的な動きを通して振動計測の信頼性とその同等性確立について振り返る。あわせて今後の課題と展望を論じる。