抄録
エアロゾルデポジション法(Aerosol Deposition method: AD法)は、最近開発された粉末材料の噴射加工技術の1つであり、セラミックス微粒子を高温で焼結することなく、常温で固化・緻密化できる革新的なコーティング手法である。これにより、機能部品の製造プロセスにおいて、高機能化と大幅なエネルギー消費の低減、工程数の削減、ひいてはコストダウンをもたらすと期待される。このようなAD法の持つ特徴が、技術競争力と環境負荷低減という観点から、どのように位置づけられ、また、どのような可能性を持っているかを原理や具体的検討事例とともに、本格研究の視点から検証する。