Synthesiology English edition
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研究論文
タンパク質のネットワーク解析から創薬へ
-超高感度質量分析システムをどのように実現したか-
家村 俊一郎夏目 徹
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2008 年 1 巻 2 号 p. 114-120

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抄録
生体を構成するそれぞれの細胞の中には、10万種類以上の様々なタンパク質が機能し生命現象をつかさどっている。これらのタンパク質はグループや組織を構成し、ネットワークとして機能している。毎分100ナノリッターという超低流速の液体クロマトグラフィー技術を独自に開発することにより、大規模なタンパク質ネットワーク解析を高感度で再現性高く、かつ高効率に行うことを可能にした。解析から得られた大量の結果は、生命現象の解明にとどまらず、疾患の発症メカニズムを分子レベルで理解することに貢献し、新たな診断・治療法の開発や、重要な創薬のターゲット発見へと直接的に連なる本格研究へと発展した。
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© 2008 独立行政法人 産業技術総合研究所
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