耐火物
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MgO-Cれんがに添加したAl4SiC4の挙動と作用
星山 泰宏隠明寺 準治山口 明良
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キーワード: Al4SiC4, MgO-Cれんが, Al4C3, SiC, 緻密化
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2008 年 60 巻 10 号 p. 540-548

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抄録
Al4SiC4のMgO-Cれんがへの添加効果とその挙動について検討を行い,以下の結果を得た。 (1)Al4SiC4を添加したMgO-Cれんがは1000℃より高温側で重量と強度が徐々に増大し,気孔率が低下する。 (2)Al4SiC4はCOガスと反応して1000℃より高温側でSpinel(MgAl2O4),SiCを生成し,SiCは1200℃より高温でCO ガスと反応してForsterite(Mg2SiO4)を生成する。これらの反応は重量増加,体積増大を伴い,組織の緻密化 をもたらす。 (3)この反応過程ではAl4C3やAlNが生成しないため,れんがは高い耐水和性を有する。 (4)高温下では組織中にAl(g),SiO(g)およびMg(g)が発生し,これらが拡散しながら凝縮して気孔を充填し,組 織を効率良く緻密化することが推定される。
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© 2008 耐火物技術協会
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