抄録
チタン酸アルミニウム(AT)セラミックスは,大量のマイクロクラック(MC)を有することにより,コンニャク石のような可とう性を示す。本実験では,アルミナ粒子を添加して,微構造や密度,気孔率,強度,ヤング率,熱膨張などの性質に及ぼす影響について調べた。アルミナ粒子は,1 ~ 10 μm及び100 ~ 1000 μmの 2 種類を用いた。小さなアルミナ粒子は,緻密化を促進し,密度,強度及びヤング率を増加させた。また,ATの粒成長を抑制した。大きなアルミナ粒子は,ATマトリックス中に点在し,アルミナ粒子の周囲には,空隙が形成された。