大気環境学会誌
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原著
我が国の光化学オゾン汚染の8 時間平均値による評価
大泉 毅秋元 肇金谷 有剛永島 達也桜井 達也大原 利眞佐藤 啓市
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2013 年 48 巻 4 号 p. 181-187

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抄録
20052007 年度に我が国の大気常時監視局および酸性雨測定局で測定されたオゾン濃度について、8時間平均値による評価を行った。年最高8時間平均値は2006 年度の3局の他はWHO(世界保健機構)の基準値を超過した。また、USEPA(米国環境保護庁)の基準値を超過した測定局の割合は77.6 %であり、8 時間平均値による評価においても、我が国のオゾン汚染は、米国、ヨーロッパより深刻であることが明らかとなった。我が国のオゾン汚染の評価のためには、高濃度発生状況を反映し、短期的な気象変化の影響を軽減した、より頑健性の高い代表値の導入が重要であり、その意味では上位数%を除外した8 時間平均値の年最高値あるいは日最高8時間平均値の年最高値などの導入が検討されるべきものと考えられる。
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© 2013 社団法人 大気環境学会
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