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大気環境学会誌
Vol. 50 (2015) No. 3 p. 152-165

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http://doi.org/10.11298/taiki.50.152

研究論文(技術調査報告)

2013年11月4日に千葉県市原市内の一般環境大気測定局で、PM2.5質量濃度の日平均値が「注意喚起のための暫定的な指針」で定める70 μg/m3を超過する可能性があったため、全県を対象に千葉県として初めて注意喚起を行った。なお当該注意喚起は、東日本でも初めての注意喚起となったことから、全国的に注目を集めた。本報では常時監視項目の観測結果、PM2.5成分分析の測定結果および気象状況の解析結果から高濃度となった要因について解析を行った。11月3日から大気環境は酸化雰囲気であったことから、NH4NO3の高濃度化に繋がったと考えられる。さらにレボグルコサン、水溶性有機炭素、Char-ECの測定結果から、バイオマス燃焼も大きく影響していたことがわかった。また、無機元素の測定結果からは、注意喚起日のV、Niの濃度が相対的に高い結果であったことから、重油燃焼による寄与も示唆された。気象状況については11月3日夜に確認された気温逆転層によって、大気汚染質が拡散されにくかったことおよび湿度の影響によるPM2.5質量濃度の上昇に加え、風の収束域により濃縮された汚染気塊が市原市内に移流したと推測された。以上のように、バイオマス燃焼、重油燃焼の人為起源による影響に加えてNH4NO3の高濃度化がPM2.5質量濃度の上昇に寄与したと考えられた。これらの影響を含んだ汚染気塊が拡散されず局所的に収束する気象条件も相重なったことが、11月4日の注意喚起に至った要因であると推定された。

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