大気汚染学会誌
Online ISSN : 2186-3695
Print ISSN : 0386-7064
ISSN-L : 0386-7064
気圧の変化がO3, NO, NOx測定器に及ぼす影響
栗田 秀實若松 伸司小川 靖五井 邦宏奥田 典夫
著者情報
ジャーナル フリー

1982 年 17 巻 4 号 p. 243-251

詳細
抄録
気圧の変化がO3, NO, NOx測定器の指示値に及ぼす影響を明らかにするため, これらの測定器を減圧チャソバー内に設置し, 一定濃度の標準ガスを吸引させながら, 海抜高度2,000mに相当する0.78atmまで減圧し, 指示値等の変化を調べた。得られた結果は次のとおりである。
(1) 化学発光法および紫外線吸収法O3測定器の指示値は, 気圧とほぼ同じ割合で変化し, 0.78atmで約22%減少した。
(2) 化学発光法NO, NOx測定器の指示値は0.78atmで0~12%減少し, 指示値の変化の割合は, 気圧の変化の割合より小さく, また測定器により異なった。
(3) O3測定器の気圧影響は, 化学発光法の場合には主として試料大気の質量流量の変化によって生じ, 紫外線吸収法の場合には試料セル内のO3の質量濃度の変化によって生じた。で約22%減少した。
(4) 化学発光法NO, NOx測定器の気圧影響は, 試料空気の質量流量の変化および質量流量当たりの出力の変化によって生じた。
著者関連情報
© 大気環境学会
次の記事
feedback
Top