大気汚染学会誌
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低層大気中における光化学反応モデル評価
OZIPPモデルとCBM-IIモデルの適用例について
若松 伸司鈴木 睦畠野 昌治
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1983 年 18 巻 2 号 p. 164-174

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抄録

チャンバー実験をもとにしてつくられた化学反応モデルの中から, OZIPPモデルとCBM-IIモデルを, フィールドにおける流跡線上の濃度変化データに適用し, 濃度の時刻変化を再現するとともに, NMHC濃度をパラメータとして両モデルにおける03の時刻変化の比較を行った。解析の結果によれば, NMHCの初期濃度が0.3ppmC程度で実測値と計算値は一致した値を示した。またNMHC濃度が0.4ppmC以上になると, NMHCが増えてもO3の最大値には大きな変化はみられないが, O3の立ち上がりが, NMHCの濃度に比例して急になることが示された。この傾向はCBM-IIモデルにおいてより明瞭にあらわれていた。

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