抄録
ウメノキゴケ (Parmelia tinctorum) に対してNO (0.18-0.56PPm) の単一あるいはNO2 (0.20PPm), SO2 (0.1pPm) が複合した場合の影響について48時間の連続曝露実験を行い, 次の結果を得た。
NO曝露により, カタラーゼ, ペルオキシダーゼの両活性は増加した。クロロフィル含量, 地衣葉状体の可視的症状には変化が見られなかった。
ペルオキシダーゼ活性変化から見た複合影響は, NO2+NO曝露でNO2の単一曝露による活性低下に対してNOが相殺的に作用した。
SO2+NO曝露でSO2の単一曝露での活性増加がNOの共存により, より増大した。
SO2+NO2+NO曝露ではSO2+NO2曝露で見られた相殺作用をNOが助長する傾向を示した。
クロロフィル含量とカタラーゼ活性変化からみた複合影響は, NO2, NO, SO2個々のガス曝露効果の相加的影響であった。また, 地衣葉状体に複合影響としての可視的変化は認められなかった。