大気汚染学会誌
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オゾンおよび二酸化窒素と肺がん
最近の知見と問題点
Hanspeter WITSCHI嵯峨井 勝
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1989 年 24 巻 1 号 p. 1-20

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抄録

近年, 日本人のがんによる死亡率のうちで肺がんによる死亡率が著しく増加してきている。この増加の主な原因は喫煙や食品によるものと考えられているが, 都鄙間の比較や腺がんの割合の増加などから, 喫煙や食品だけでは説明が付かない点がある。そのようなことから, 大気汚染の影響を危惧する意見もあり, 例えば, ジーゼル排気ガス等の影響についてはある程度明らかになりつつある。ここでは, その化学的反応性の故に発がんに対する影響が危惧されているオゾン (O3) と二酸化窒素 (NO2) の2つのオキシダント様大気汚染ガスの肺がん発生に及ぼす影響に関する最近の知見とその問題点について科学的検討を加えた。

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