大気汚染学会誌
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大気測定局の配置方法に関する研究
開沼 泰隆岡本 真一塩沢 清茂
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1989 年 24 巻 1 号 p. 52-59

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抄録
大気測定局配置に関して, 大気汚染質濃度の把握と測定局数との調和を図り, 総合的な観点からその適正配置方法を提案することを目的として, まず前報で同定した測定局の適正配置に対する意思決定者の多属性効用関数の感度分析を行った。その結果, 感度の高い属性は測定局数, 広域包括度であることが明らかになった。次に, この分析結果を基にして, 対象地域において感度の高い属性群に重点を置いた配置方法を検討し, この方法に基づいて2つの測定局配置案を作成した。2つの配置案と現状配置とを比較した結果, 2つの配置案の期待効用値は高く, 現状配置よりも好ましい配置案であることが分かった。さらに, 意思決定者の意見のバラツキ, 2つの配置案の差を考慮して, 測定局配置案の選好順位に対して解析した結果, 2つの配置案についての優劣を定量的に把握することができた。
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© 大気環境学会
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