抄録
可燃物や燃料の燃焼からの気相ラジカルの発生をESRスピントラッピング法により調べた。その結果, 高反応性であるにもかかわらず見かけ上長寿命の酸素中心ラジカルを, ポリエチレン, ポリプロピレン, ポリスチレン, ポリメタクリ酸メチル, セルロース, 灯油, ベソゼン, アセトン, メタノール, n-ブチルアルコール, sec-ブチルアルコール, tert-ブチルアルコール, メタクリル酸メチルの燃焼ガスから検知した。窒素原子を含まない系においてもラジカルが生成したことから, ラジカルの生成機構はシガレットスモークの場合とは異なることが示唆される。