大気汚染学会誌
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地上付近の気温・風速を用いた夜間温位勾配の統計的推定
増原 孝明
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1989 年 24 巻 2 号 p. 144-151

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抄録
本報では, ルーチン観測から容易にデータの入手できる地上風速と気温データとを用いて, 大気拡散を支配する主要な安定度パラメーターである地上付近から百ないし百数十メートル程度の温位勾配を推定する実験式を作成した。
この推定式は従来環境アセスメントで頻繁に使われているパスキル安定度分類と比較して鉛直温位勾配をより適確に反映していることが判明した。 また, 実際の大気汚染質 (CO) の濃度を日平均値で基準化された各時刻の排出量で割った修正濃度との関連を, 全一般局で地域平均したデーターで調べてみたが, この結果もタワーデーターを用いた場合やパスキル安定度分類法をもちいた場合よりはかなり相関が向上していた。
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© 大気環境学会
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