大気環境学会誌
Online ISSN : 2185-4335
Print ISSN : 1341-4178
ISSN-L : 1341-4178
セメントキルンによるフロン12の破壊に関する研究
上野 広行辰市 祐久早福 正孝岩崎 好陽大岩川 由有子佐々木 豊宮腰 隆
著者情報
ジャーナル フリー

1996 年 31 巻 2 号 p. 88-94

詳細
抄録
セメントキルンによるフロン破壊技術は国連環境計画 (UNEP) が推奨しているフロン焼却技術のひとつである。この方法の有効性を確認するため, 実験用小型セメントキルンを用いて, 廃冷蔵庫より回収したフロン12の破壊実験を行い, フロンの破壊効率, 二次汚染物質の排出状況について検討した。
その結果, 通常のキルン運転条件でほぼ完全にフロン12を破壊できることを確認した。排ガス中のフッ化水素, 塩化水素濃度は0.06ppm以下であった。フロン破壊により, 低沸点有機塩素系化合物, クロロベンゼン類, ダイオキシン類の新たな生成はみられなかった。
著者関連情報
© 大気環境学会
前の記事 次の記事
feedback
Top