大気環境学会誌
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活性炭による揮発性有機ハロゲン化合物の還元分解
岡島 重伸武田 信生
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1996 年 31 巻 5 号 p. 185-190

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抄録

有機ハロゲン化合物の分解方法には酸化分解法と還元分解法があるが, 本実験では, 揮発性有機ハロゲン化合物を活性炭を用いて還元分解することを目的として行った。モデル化合物として選んだCFC-113 (CCl2FCClF2) の分解実験では, CFC-113は活性炭によって還元分解が300℃ からはじまり, 600℃ になると中間生成物も認められなかった。この還元分解の水素源には水分が利用できた。中間生成物としては, 塩素の脱離によりクロロトリフルオロエテンが多く生成したが, CFC-12やCFG13も検出された。また, 活性炭による還元分解は四塩化炭素やテトラクロロエチレンといった揮発性の有機塩素化合物の分解にも効果が認められた。

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