大気環境学会誌
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奈良県東吉野村における冷温帯林の林床からのCO2放出に影響を与える要因
森 麻美大城 由紀古川 昭雄
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2007 年 42 巻 2 号 p. 75-83

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抄録

奈良県東吉野村の森林で土壌からのCO2放出速度の測定を行なった。野外での測定以外に, 現地から採取した土壌からのCO2放出に対する土壌温度と土壌含水比の影響や土壌中の窒素炭素濃度との関係を実験室内で測定した。その結果, 林床での土壌から放出されるCO2は夏に高く冬に低いという季節変動が見られた。また, 実験室においても, 全ての土壌層からのCO2放出は土壌温度の上昇に伴い増加し, 高い相関が得られた。さらに, 土壌温度ほど顕著ではないが, 土壌含水比が増加しても土壌からのCO2放出は増加した。そして, 土壌中の炭素窒素量もA層においてのみ土壌のCO2放出と相関があった。以上の結果から, 土壌から放出されるCO2濃度は, 土壌温度に最も影響を受けると考察された。

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