抄録
われわれの化学療法による胆嚢癌治療の成績向上の試みを示す. 胆嚢癌30例をA群 (9例) : best supportive care群, B群 (n=3) : gemcitabine, CDDP, 5-FUによるGFP療法群, C群 (n=18) : 切除群にわけ検討した. A群の生存期間の中央値は68日であった. B群の効果は全例SDで, 平均観察期間460日全例生存中である. pN3の1例は化学療法後切除し, 切除後2年1カ月無再発生存中である. C群のI~IVaの16例は生存中で, IVbの2例は癌死した. A群に比し, B群では16番リンパ節転移, 肝十二指腸間膜浸潤例 (Binf) の生存期間が延長し, 術前化学療法としても効果を認めた. C群の16番転移, Binf例の予後は不良であった. したがって, GFP療法は手術不能例, 予後不良が予想される16番転移, Binf例に有効であり, 今後進行胆嚢癌の術前化学療法としての適応を考えている.