胆道
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「第一回 基礎編―病理の立場から」
胆嚢癌の壁内浸潤様式
鬼島 宏
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2008 年 22 巻 2 号 p. 207-216

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抄録
胆嚢癌の病態を解析するためには, 胆嚢の解剖学的知識や病理形態学的特徴を理解することは不可欠である. 胆嚢の解剖・組織学的特性から, 胆嚢癌では特徴的な壁内進展様式を示す. 胆嚢癌の多くは腺癌であり, 粘膜内で高分化型, 壁内で中分化型から低分化型を呈する. 進行胆嚢癌は, 結節型・平坦型が多く (80%), 大部分は浸潤性発育を示す. 漿膜下層に達した胆嚢癌は, 間質の線維化 (desmoplasia) を伴いつつ, 浸潤性に発育する. 早期胆嚢癌では, 脈管侵襲・神経浸潤・リンパ節転移がほとんどみられないのに対し, 漿膜下層浸潤癌では, 高頻度にリンパ管侵襲 (漿膜下層癌80%), 静脈侵襲 (60%), 神経浸潤 (50%), リンパ節転移 (60%) が認めることも大きな特徴である. 筋層浸潤様式は, すだれ型浸潤 (筋層非破壊型浸潤) (53%), 筋層破壊型浸潤 (47%) があり, 後者では, 低分化型腺癌の頻度が高く, 細胞増殖能が高い傾向を示す.
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© 2008 日本胆道学会
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