胆道
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教育講演
進行十二指腸乳頭部癌に対するD2リンパ節郭清手術の要点-とくに,小腸間膜根部ならびに上腸間膜動脈周囲のリンパ節郭清の臨床的意義を中心に
太田 哲生
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2009 年 23 巻 2 号 p. 139-142

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抄録
膵浸潤を認める進行十二指腸乳頭癌症例での治療成績を向上させるためには,膵頭部癌に準じた第2群までのリンパ節郭清(D2郭清)が必要となる.しかし,本邦では,現在でも多くの外科医はSMA周囲リンパ節郭清を右半周しか行っていないのが実状である.しかし,これは明らかに誤った認識であり,右半周郭清では根治的D2郭清をしたことにはならない.解剖学的には,下膵十二指腸動脈は空腸第1枝と共通幹を形成してSMA左側から分岐することが多く,またこの共通幹付近に存在するNo14リンパ節(第2群リンパ節)へ転移する頻度も少なからず存在することを考え併せると,SMA周囲のリンパ節郭清を全周性に行うことがD2郭清手術に必須である.さらに,小腸間膜根部の郭清(郭清範囲は十二指腸第3部下縁レベルより根部に向けて行うものであり,この部位に第1群の17bに相当するリンパ節が含まれている)も同時に行うことが重要である.
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© 2009 日本胆道学会
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