抄録
要旨:十二指腸乳頭部腫瘍の術前病理診断は時として困難である.症例は67歳男性.肝障害を主訴に来院され,腹部CTおよびEUSにて非露出腫瘤型乳頭部癌が疑われた.ERC下のブラシ細胞診,生検では軽度異型上皮を認めたが,乳頭炎との鑑別は困難であった.確定診断を得るためにEUS-FNAを施行し腺癌の診断を得た.膵頭十二指腸切除術を施行し胆道癌取り扱い規約で高分化型腺癌,8×8 mm,panc0,du1,T2N0M0, stage IIの非露出腫瘤型乳頭部癌であった.乳頭部病変に対するEUS-FNAはERC下の生検法にて診断不能時に有用であると考え報告した.