胆道
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症例報告
悪性黒色腫胆嚢転移の1例
石川 卓哉廣岡 芳樹伊藤 彰浩川嶋 啓揮大野 栄三郎春日井 俊史松原 浩平松 武後藤 秀実
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2012 年 26 巻 1 号 p. 101-107

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抄録

要旨:症例は70歳代女性.4年前に,右前腕の悪性黒色腫手術既往あり.経過観察のCTにて胆嚢腫瘍の疑いあり,精査目的に当科入院となった.腹部超音波検査(US)では胆嚢体部に30 mm大の亜有茎性腫瘤を認めた.カラードプラ断層法画像では基部から線状の血流シグナルを認めた.ソナゾイド®を用いた造影USでは腫瘤中心部に造影効果を認めたが,辺縁部では造影効果に乏しかった.単純CTでは,胆嚢体部腹腔側に30 mm大の腫瘤性病変を認め,造影CTでは早期より腫瘤中心部が造影された.超音波内視鏡検査(EUS)では腫瘤最外層に高エコー帯が存在し,表面は平滑であった.造影EUSではUS同様,腫瘤中心部にのみ造影効果を認めた.以上の検査結果より,転移性胆嚢腫瘍を第一に疑い,開腹胆嚢摘出術を行った.最終病理診断は,悪性黒色腫胆嚢転移であった.

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© 2012 日本胆道学会
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