2016 年 30 巻 4 号 p. 659-666
胆道癌の画像診断は,胆道癌診療ガイドラインの診断アルゴリズムによるとセカンドステップに胆管癌と胆嚢癌でMDCT,サードステップでMRIとPETを推奨している.MDCTによる診断率は90%前後と高く,MDCTが画像診断の中心である.治療方針は,主にリンパ節転移や遠隔転移診断にて切除の可否が決定され,局所進展度診断により術式が決定される.MRIはMRCPによる胆道の全体像の把握や,ガドキセト酸ナトリウム(Gd-EOB-DTPA)の肝臓用造影剤を用いることにより肝転移の診断に有効である.PETは所属リンパ節転移診断に用いる他に,遠隔転院など予期しない転移を指摘できる.さらにSUVmax値などから再発などの予後を術前に推測できる可能性が示唆されている.