2017 年 31 巻 4 号 p. 714-722
75歳,女性.上部内視鏡検査にて十二指腸乳頭部に腫瘍性病変を認め,生検で高分化型管状腺癌の診断を得た.下部胆管癌の診断で残膵全摘術を施行した.病理組織学的検査で,十二指腸乳頭部にneuroendocrine carcinoma(NEC),small cell typeと腺癌の混在を認めた.腫瘍は下部胆管の内腔を占拠するように発育するとともに,腺癌成分は膵管に沿って上皮内進展を示していた.以上より,十二指腸乳頭部原発mixed adenoneuroendocrine carcinoma(MANEC)と診断した.術後2カ月で多発肝転移をきたし,術後8カ月で死亡した.MANECは予後不良だが,標準術式や化学療法については十分に解析されていない.若干の文献的考察を加えて報告する.