2019 年 33 巻 1 号 p. 101-106
Endoscopic papillary large balloon dilation(EPLBD)は,大結石や多発結石を効率よく簡便に治療できる手技として近年急速に普及した治療法である.当初,内視鏡的乳頭括約筋切開術(Endoscopic sphincterotomy:EST)での結石除去不成功例に適用されていた経緯から,バルーンで拡張する前にESTを付加する方法が標準的な手技とされてきたが,最近ではESTを付加しない方法での治療成績も数多く報告されている.これまでの報告からは,ESTの付加に関わらず治療の有効性および安全性はほぼ同等であることが示唆されたが,質の高い比較対照試験はまだ少なく,本当にESTが不要かどうかを結論付けるには,さらなる検討が必要である.一方で,ESTの既往のある再発結石例やESTが難しい術後再建腸管例においては,敢えてESTを付加する必要はないと考えられる.