2019 年 33 巻 5 号 p. 832-836
「エビデンスに基づいた胆道癌診療ガイドライン」は2007年に初版が,2014年に改定第2版が上梓された.今回,2019年6月に改定第3版が約5年ぶりに出版された.新たな3課題を含め,実臨床上重要と考えられる45の問題点(Clinical question,CQ)を設定した.第3版では,2012-2017年の期間で網羅的な文献検索を行い,その結果に基づきCQの解説文を更新・作成し,推奨度を付与した.胆道癌研究の特徴として,ランダム化比較試験の研究論文は少なく,多くは後ろ向きの観察研究であることがあげられる.その結果,解説文のエビデンスレベルAは1,Bは2,Cが42に分類され,多くはマイナーな改定に留まった.第3版では,12個のCQに対しては推奨度のない解説を中心として,本ガイドラインの総合教科書としての機能を残した.いくつかの課題も明らかになったので,合わせて報告する.