胆道
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胆道専門医講座 胆道癌の減黄と管理
第4回 切除不能例の胆道ドレナージ法―内視鏡的胆管ステンティングを中心に
潟沼 朗生金 俊文林 毅高橋 邦幸
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2020 年 34 巻 5 号 p. 913-920

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抄録

切除不能胆道癌に対する胆道ドレナージは患者のQOL維持のため重要な役割を果たす.胆道ドレナージは外科的,経皮的,内視鏡的なアプローチルートがあり,なかでも内視鏡的ドレナージは切除不能例に対し第一選択として広く普及している.内視鏡的ドレナージとしては胆管ステンティングが一般的であるが,ステントの種類や留置方法は多岐にわたり,ステントの特性や狭窄形態と部位,患者の病態を考慮し決定する必要がある.遠位胆管狭窄例に対してはMetallic stentが多く使用されているが,Covered SEMSあるいはUncovered SEMSにすべきかについては議論の余地がある.肝門部狭窄に対してはステントの選択,留置部位,留置形態など,いまだに明確なコンセンサスはない.近年,経消化管的に胆管を穿刺し,ステントを留置するEUS下胆道ドレナージが,新たなドレナージルートとして注目されている.

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© 2020 日本胆道学会
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